吉木組(鳥取県米子市)【連載#45】

建設会社が24時間・年中無休で子どもを預かる保育園(プティット米子ルーム)をオープン!新分野進出への意欲と思いを聴いてみました。

米子駅前サティ前にオープンするプティット米子ルーム。

【今回の元気企業】
吉木組(建設業)
プティット米子ルーム・所長 吉木久恵さん 
民間保育所を全国展開する『プティット』のフランチャイズに加盟。平成18年5月17日、自社ビルにて『プティット米子ルーム』をオープンする。
683-0043 鳥取県米子市末広町187
TEL&FAX 0859-22-2349

景気上向きの報道もあるが、建設業界はまだまだ厳しいようだ。

鳥取県では建設業者の新分野進出等の新事業展開を支援するべく、『建設業新分野進出研究調査補助金』の助成を行っている。

その補助金をきっかけに、建設業とは全く違う分野の新事業を展開しようとしている企業がある。

それが米子市の建設会社「吉木組」である。
米子駅近くの自社ビルを改装し、24時間・年中無休で子どもを預かる保育施設を5月17日にオープンする。

米子駅前サティ前にオープンするプティット米子ルーム →

(取材・文章 土山 博子)

お母さんたちの悩みをうけとめたい

吉木組専務の奥様である吉木久恵さん

プティット米子ルーム所長 吉木久恵さん

保育所の責任者は吉木組専務の奥様である吉木久恵さん。
小学生と幼稚園児、二人のお子さんのお母さんでもある久恵さんは、ママ友達から育児の悩みを聞くたびにどうにかならないものかと思っていた。
『働きたいけど子どもが小さくて働けない』
『平日はみてくれるところがあるけど、休みの日は困るよね』
看護師さんなどは夜間保育をしてもらえるところが少ないため、中堅どころの人が次々にやめてしまう切実な状況であるらしい…。

 「お母さんたちが困っているなら、私が理想の保育園を作っちゃえばいいかと…」
ご自身も会社の仕事と育児に忙しい毎日を過ごしているひとり。
姑さんの介護と育児の両立に悩んだ時期もあったという。

「今までは吉木組の事務員で働いてきたけど、まわりを見たときに悩んでいるお母さんたちがたくさんいて、いろんな声を聞いていたので、お母さんたちの役に立ちたい、人のためになる仕事がしてみたいと思うようになりました」

 そんな久恵さんの思いを、ご主人の「これからは保育園だ」の言葉が後押しした。本業の傍らで保育園開設の準備を始めたのは昨年の秋。いろいろな保育園を巡り歩き、検討を重ねた。

『プティット』との出会い

ベテラン保育士であるプティットの宇多川社長もかけつけてスタッフ研修

ベテラン保育士であるプティットの宇多川社長もかけつけてスタッフ研修

「保育園をやろうということで、いろんな保育園に行ってみたんですが、民間のフランチャイズシステムを持つ保育所はどこも営利目的のところが多くて…。保育に力が入っているわけではなく、困っている人のために、という姿勢ではありませんでした。そんな時、『プティット』のホームページに出会ったんです」

 『プティット』とは、山口県宇部市に本部を持つフランチャイズシステムで全国展開している保育園。自らも子育てを経験した保育士さん6人が、理想の保育園をつくるために始めたのだという。

 「何度か宇部の保育所を拝見して、設備も充実しているし、何よりも子どものことを一番に考えてやっておられたので、これなら大丈夫だと思いました」

都会の街からではなく、米子と同じような地方都市から誕生したというところにも惹かれた。利益を上げることだけが目的ではなく、保育に対して熱意と情熱に溢れる人材をサポートする『プティット』。代表の宇田川きよ美さんに久恵さんの思いは伝わり、2ヶ月間に及ぶ研修後、『プティット米子ルーム』の開設が決まった。

様々なニーズにあわせられるシステム

スタッフにはお子さんをお持ちのお母さんも多い

スタッフにはお子さんをお持ちのお母さんも多い

「子どもって可愛いですよね」
そう言いながら久恵さんは満面の笑みを見せた。

 「昔から子どもが好きだったんです。今こういう機会に恵まれてやっと自分のやりたいことができるかなと思っています」

 0歳児から小学6年生までが対象で、一時預かり(20分から)から長期保育まで要望に応じて対応する他、結婚式場や住宅展示場などでの出張保育サービスも行う予定。24時間対応なので、様々なニーズに合わせて活用できそうだ。

 「幼稚園の送迎バスのバス停に指定してもらうと、子どもを幼稚園に行かせたくても就業時間的に難しいお母さんのお役にもたてると思います。朝、まずプティットに預けてもらってここから幼稚園の送迎バスに乗ってもらい、帰りもここで降りてもらってお母さんの仕事が終わるまで保育することが可能ですから」

「困ったなぁ…」に応えたい

間もなくオープン!スタッフも手作りおもちゃ作成に忙しい

間もなくオープン!スタッフも手作りおもちゃ作成に忙しい

「ベビーベッドには無呼吸関知センサーを設置し、スタッフ全員に小児救急救命国際ライセンスの取得を義務付けるなど、安全対策も万全。

 「働くお母さんだけでなく、育児に疲れているお母さんも多いじゃないですか。虐待とか嫌な事件も多いし。そんな事件を起こす前に、うちの一時預かりを利用してもらって育児疲れを解消してもらえたらと思っています」

地域みんなで子育てをしていた昔と違い、核家族化が進み、近所づきあいもままならない時代。
一人で悩み、引きこもってしまうお母さんも多い。
これまでは、縁の下の力持ちとして吉木組を支えてきた久恵さん。
今後は会社のバックアップのもと、悩める現代のお母さんたちの味方として頑張っていかれることだろう。 「お母さんたちの『困ったなぁ…』に応えたいんです」 久恵さんの熱意と、これからの活躍に心からエールをおくりたい。

会社プロフィール

社名
吉木組
代表者
吉木英晴 社長
(プティット米子ルーム所長は吉木久恵さん)
住所
鳥取県米子市末広町187
TEL  0859-22-2349(プティット米子ルーム)  
問い合わせ 0120-5678-24
URL
(プティットHP)

 

 

 

 

平成18年4月取材

 

 

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