富士建設(株)観光部「クリーン観光」野津春美さん(松江市)【#連載71】

建設会社が多方面に事業を展開しているなか、昨年、観光事業に進出した富士建設(株)観光部「クリーン観光」で総合旅行業取扱管理者として奮闘する野津春美さんに話を聞いた。

(取材・文章 tm-21.com)

富士建設 株式会社~家族旅行・グループ団体旅行~観光部「クリーン観光」総合旅行業取扱管理者野津春美さん(写真左)~貸し切りバス・貨物自動車~宍道クリーン観光有限会社クリーンサービス専務取締役持田 安岐子さん(写真右) 

【今回の元気企業】
富士建設 株式会社
~家族旅行・グループ団体旅行~
観光部「クリーン観光」
総合旅行業取扱管理者
野津春美さん

〒699-0406
島根県松江市宍道町佐々布1849番地
電話0852-66-0900(富士建設)
FAX0852-66-1051(富士建設)
HP  http://www.cleankanko-fuji.jp/

富士建設(株)観光部

松江市宍道町佐々布、9号線沿いに富士建設がある。社屋の前には、鮮やかなブルーに金色の鯉が水しぶきを上げている、なんとも目立つバスが止まっていた。

隣接する、富士建設の関連会社「 クリーンサービス 」では、以前から運送業として、 ごみの収集・学校給食配送・スクールバス・コミュニティバス など地域の皆さんの生活に無くてはならない事業を担っている。
そして、地域に密着した観光バス事業も展開する。

そうしたなかで、富士建設では“ 旅行業として更に発展させたい ”との願いから本格的に取り組むことになった。

観光部「クリーン観光」総合旅行業取扱管理者 野津春美さん 、まだ始まったばかりの観光部を担当する、ただ一人の職員だ。奥出雲町出身、東京で25年旅行業に携わり、2007年5月Uターンした。

島根では、旅行業の就職は難しいだろうと思いながらたずねたハローワーク。立ち上げたばかりの富士建設観光部の募集、「これも、縁ですね」と野津さんは言う。

東京で勤務していた際 バブルの時代は社内旅行・グループ旅行2泊3日など団体旅行の需要はとても多かった。野津さんは、旅行の企画手配・営業・添乗とすべて一人で担当し、活躍していた。

しかし、バブル時代も終わりを告げ、社内旅行は激減し個人旅行にシフトしていった。これも、時代の流れだろうか。

 

 貸切りバス、観光バス
貸切り観光バス、マイクロバス、ジャンボタクシー

時代は着地型

富士建設本社と観光バス

富士建設本社(松江市宍道町)

私たちは、友人4人グループで島根県へ旅行に来た観光客だとします。

東京から飛行機で出雲空港へ到着、お宿はインターネットで調べて、玉造温泉を予約しておいた。
お目当ては、出雲大社と松江観光、そして世界遺産石見銀山、2泊3日だ。

ここから、どうします? 

公共交通機関の少ない場所、レンタカーを借りて自分で行動するか、タクシーで移動するか。

着地型観光ツアーの出番です。

インターネットでクリーン観光を検索すると 松江、出雲方面の着地型観光ツアーや石見銀山のモデルコースがいろいろと紹介されている。

気に入ったコースを選んで予約。 空港にはジャンボタクシーの迎えが来ていた。
出雲大社・古代出雲歴史博物館を見学し、おそばで昼食、その後松江へ移動。
堀川遊覧を楽しみ松江を満喫し、お宿に入り温泉でゆったりくつろいだ。

翌日は、お宿から石見銀山へ行くことにした。
歩きやすい服装がよいとのことで、スニーカーをはいて出発。
定員20名一日4回の大久保間歩見学ツアーに参加できた。
大森の町並みを散策し、帰りにキララ多伎できれいな海を眺めた。

最終日、欲張って足立美術館へ行くことにした。
昨日は歩いて疲れたので、朝はゆっくり出発、すばらしいお庭に感激して旅は終わった。
空港まで送ってもらいお土産を手に、帰路についた。

どうですか、こんな旅。

自分達専用車で行きたいところに連れて行ってもらう、着地型観光ツアー。
運転手さんとも仲良くなれるでしょうね。
また、地元の人でしか知らない、かくれた穴場のスポットやお食事所など、魅力は沢山あるだろう。

書いたプランは 「クリーン観光」で実際に取り扱っているものだ。

このほか、「 雲州平田 木綿街道と平田船 」「 ガイドさんと歩く城下町松江と堀川遊覧 」「 トロッコ列車 三段式スイッチバック体験」、「石見銀山コース」 も様々ある。

地元の観光事業者ならではの、発想とおもてなしで、島根を満喫してもらいたい。そんな想いがこめられている。

 

希望を叶える

(写真上)岡山最上稲荷にて(写真下)北野天満宮梅ツアー

(写真上)岡山最上稲荷にて
(写真下)北野天満宮梅ツアー

少人数のお客様の希望を叶える、これからの観光ツアーのコンセプトだ。
最近増えたのが、玉造温泉宿泊客の日帰りツアーだ。
温泉宿へ迎えにゆき、ご希望の観光を案内し、駅または空港へ送る。こんなツアーが玉造温泉の宿からの声がけで始まった。
これもお客様の希望を叶える、宿のもてなしの気持ちだっただろう。

また、地元のお客様からもいろいろなツアーの相談がある。
たとえば、最近宮崎県庁へ行ってみたい。そんな話があった。人気ですね、あの知事さんは。

そこで野津さんは、ミヤマキリシマツツジが満開のえびの高原をめぐり、県庁を見学する2泊3日のプランを企画し、喜んでいただいた。
希望を叶えてプラスもう一工夫を心がけている。

ツアーを企画する野津さんはベテランだが、まだ地元への企画営業には苦労している。
とにかく、皆様に知っていただくことが大切と、日々情報発信に努力の毎日だ。
まして、県外の観光客へどうアピールしていくのか、大きな課題だ。

国土交通省の音頭とりで、この着地型ツアー専門ホームページを網羅したサイトを、立ち上げるという動きがあるらしい。ありきたりのツアーではない、唯一無二のツアーを求めている個人客が増えていることがうかがえる。
時代のニーズに応える為にも クリーン観光ホームページを立ち上げて、情報発信をしていく計画だ。

大手旅行会社では企画できない、少人数のお客様の希望を叶えるツアー、クリーン観光の目玉商品となることだろう。

 

夏休みにむけて

(写真上)石見銀山願楽寺にて(写真下)石見銀山ツア

(写真上)石見銀山願楽寺にて
(写真下)石見銀山ツア

子供たちの体験学習のため、何よりお母さんのために「子供限定体験ツアー」を昨年から企画している。

朝から夕方まで子供たちを遊びに連れて行ってくれて、おまけに写真や感想文で宿題が出来るという、お母さん達にとっては、とてもうれしいツアーだ。

今年の夏休みもやってくれますかのご要望にこたえて、企画が始まっている。
今年のメインは「消防署」。
子供に出来る救急法を学ぶ体験コース。
もちろん大好きな消防自動車にも乗車できるだろう。

メインの消防署にあわせて、生ごみを肥料にし、野菜を栽培しているごみ処理会社、そして育てた野菜の収穫体験、などなど企画中だ。
これも、お客様の希望を叶える、また女性・お母さんの発想だろう。


 

これから

(写真上)島根なたびサヒメル編埋没林(写真下)島根なたびNHKと原子力館

(写真上)島根なたびサヒメル編埋没林
(写真下)島根なたびNHKと原子力館

ツアーだけではなく、貸切バスも人気だ。

飲酒運転禁止が強く叫ばれる昨今、ジャンボタクシー・マイクロバス・中型バスと食事会や飲み会の送迎に引っ張りだこ。

地元に親しまれる企業、そして県外からこられる観光客をおもてなしする企業として、情報発信しようと野津さんは企画・営業にまい進する。
手探りながら、手ごたえを感じている毎日だ。

まもなく、ホームページも完成するだろう。
ぜひ、のぞいてみてください。

【ホームページ完成しました】 http://www.cleankanko-fuji.jp/

 

 

 2008(平成20)年5月23日取材

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