出雲アロマスリット工房(出雲市平田町)【連載#47】

【町の発明家が狙う全国制覇】 香りのでる木工製品(特許出願中)出雲アロマスリットで勝負!!

出雲アロマスリット工房(荒木建具店 内)代表者 荒木登さん(61)

【今回の元気企業】
出雲アロマスリット工房
(荒木建具店 内)
代表者 荒木登さん(61)
出雲アロマスリットで全国制覇!と熱く語る荒木さん。
691-0001
島根県出雲市平田町1966番地
TEL  0853-62-4480  
FAX 0853-62-4471

 荒木登さん(61)は、地元の建築業界ではちょと知られた存在です。
20年前、島根県建具組合連合会の開発部長であった荒木さんは、木製サッシを開発されました。

 それまでの「サッシはアルミ製」という概念を大きく変えたこの商品は、TVや新聞などのマスコミに取り上げられてヒット商品となりました。

 そんな荒木さんが、再び木の良さを活かした新たな商品を開発されました。
出雲アロマスリットと名付けられた香りのでる木工製品(特許出願中)は、癒しややすらぎ効果をもたらしてくれると、各方面から期待が寄せられています。

この商品で荒木さんは全国制覇を狙っています。

 

(取材・文章 伊藤 晴之)

変わってきた住まい

アロマスリット工法による製品

アロマスリット工法により屏風にほどこされた模様

―アロマスリット製品開発のきかっけは?―

 父親の代から建具店を営んでおりましたが、少子高齢化社会の到来により、住まいの様式が変わってきました。例えば核家族向け住宅とか、バリアフリー住宅などです。
加えて2×4住宅、プレハブ住宅メーカーの進出で従来の建具の需要が大きく落ち込んできたのが開発のきっかけです。

時代が追いついてこなかった

―ということは、最初は建具の開発から―

 8年くらい前から取り組みました。最初は暗中模索状態で、木の香りを含んだものを加工しやすい襖に入れたり、介護用の屏風の試作品を作ったりしました。建具の全国大会にも出品しましたが反応は芳しくありませんでした。

 技術的な問題もあったのかもしれませんが、まだ時代が追いついて来てなかったんですね。

アロマスリット工法による製品

アロマスリット工法による製品
(間仕切り、ふすま、屏風、工芸品など用途は限りない)

―商品の特徴や効果は?―

 木の表面にスリット(切れ目)を入れることによって、表面積を増やして香りを放出させます。

 アロマテラピー効果の他、吸音、除湿などの効果も期待できます。

 材質は桧が主ですが、翌檜(あすなろ)、ヒバ、楠木なども良い香が楽しめます。

職人から開発者へ

―商品開発のコンセプトは何ですか―

  • もっと魅力のある製品を作る。
  • 日本中何処にもない。だけど誰もが欲しがるそんな商品を作る。

これが基本です。
建具職人として培ってきた技で、木の持っている魅力を最大限引き出せれば良いものが出来ると思っています。

森の夢 

森の夢 
デスクの上に置き、檜の香りで気分リフレッシュ

地方から全国へ

―この商品に懸ける思いを―

 地方からでも全国を相手に出来る。必ずその日が来る。そう信じて今日までやってきました。幸い島根県や出雲市、平田商工会議も支援してくれる事になりました。それに製作や販売協力してくれる仲間が出来たのが嬉しいですね。

 アロマスリットの名称は堀江修二先生(島根大学地域連携センター地域医学共同研究部門コーデネーター)がつけて下さいました。支援してくださる人たちのためにも、これらの商品を全国に広めたいですね。

一家を挙げて

 荒木さんがこの商品に懸ける思いには並々ならぬものがあります。
IT関連企業に勤めていた娘さんを退職させ、県の技術高校の木工課で技術を修得させたほど。
 奥さん、息子さん、娘さん、弟さん。まさに一家挙げての大プロジェクトです。

 製作、販売に関する問い合わせは出雲アロマスリット工房まで。

会社プロフィール

社名
出雲アロマスリット工房
(荒木建具店 内)
代表者
荒木 登 社長
住所
691-0001
島根県出雲市平田町1966番地(荒木建具店 内)
TEL  0853-62-4480  
FAX 0853-62-4471
取扱商品
建具一般
敷物(ベッド用、カーペット)
パーテーション
森の夢 他
URL
準備中

 

 

 

 

 

 

 

平成18年5月取材