ティーエム21

文字サイズ変更

特大
大
標準
  • お問い合わせ
  • サイトマップ
  • ティーエム21

 

山陰の元気印

随時更新中 山陰の輝く「企業」・「人物」にインタビュー!

  • 山陰の元気企業
  • 山陰の元気人
  • ライター紹介
  • マップから検索
  • 山陰の元気印トップ
[印刷用ページ]
トップ > 山陰の元気企業 >

三和電工(株)代表取締役会長 安部 廣さん(松江市宍道町)【#連載89】

平成23年11月、建設関連工事業振興功労として黄綬褒章を受章された、三和電工(株)代表取締役会長 安部 廣さんにお話を聞きました。

Tweet

三和電工(株)代表取締役会長 安部 廣さん(松江市宍道町)【#連載89】  

今回の元気企業

安部 廣さん(三和電工(株)代表取締役会長)

会社名  三和電工株式会社
代表取締役社長 渡部 久敬
松江市宍道町佐々布213番地34
TEL 0852-66-0633
ホームページ
http://www.sanwadenko.jp/

三人の絆

 平成23年、今年の漢字は「絆」。
3月11日、東北を襲った大震災と大津波そして福島原発の事故、困難な状況の中、人々は家族や地域の絆の大切さに気づかされた。

 昭和45年4月、安部 廣さん、若干27歳。
宍道町六区で、安部電気商会を設立した。
宍道町の建設関連業者の方たちの後押しがあった。

昭和48年12月、仕事仲間と3人で三和電工(有)を設立し、代表取締役に就任した。
3つの和、3人の絆という意味をこめた。
翌年には、三和電工(株)に改組した。

それから、現在まで突っ走ってきた人生、この「絆」という言葉にはさまざまな思いがこめられている。

母への感謝

 昭和17年4月15日、松江市竹矢で5人兄弟の4番目として生まれた。
戦時中の真っ只中、日本中が貧しく、我慢を強いられていた時代だった。

中学を卒業した安部少年は、大阪にいた兄を頼って大阪に行った。
大阪工業高校電気科定時制を働きながら4年間かけて卒業した。
「学歴もない私ですが、夢を抱いて定時制高校を卒業したことを誇りに思っているのです。」安部さんは、そんなふうに話してくれた。

「兄は大阪で、まだやりたいことがある。お前は松江に帰って、親孝行しろ。」
昭和40年4月、松江に帰って、中国電気工事(株)に入社した。
当時、初任給は1万5千円、始めてもらった給料は、母に渡した。

大阪へ行かせてくれた母、苦労をして育ててくれた母に感謝の気持ちだった。

 昭和39年、東京オリンピックが開催され、その後40年代は高度成長期の始まり、日本は好景気に沸き、公共工事もどんどん増えていた時代だった。安部さんは、中国電気工事(株)宍道営業所へ転勤となった。

安部電気商会設立

 宍道出張所での4年間、がむしゃらに働いた。宍道町近隣の建設関連業者さんとの信頼や絆も深まり、営業成績もすばらしいものを残した。
やがて、松江の本社に戻れとの転勤辞令が来た。

宍道の建築屋さん、大工さん達が「宍道で会社を立ち上げろ。みんなで後押しするから。」
若干27歳、地域のおじさん達のあたたかい言葉に励まされた。
昭和45年4月、宍道町六区に借家を借りて、たった一人で安部電気商会を設立した。

 このころ、奥様京子さんと出会った。
仕事の息抜きに通っていた喫茶店に京子さんはいた。とても美しい京子さん、きっと猛烈なアタックだったことだろう。昭和44年二人は結婚した。

新婚間もなく、サラリーマンをやめて創業するという夫、さぞかし京子さんは不安だったことだろう。
現在の会社発展には、奥様京子さんの協力が大きかったようだ。

いつかは業界のてっぺんに上りたい。若き安部さんには大きな夢と目標があった。

三和電工(株)代表取締役会長 安部 廣さん(松江市宍道町)【#連載89】

松江市宍道町の三和電工(株)本社

三和電工(有)設立

 昭和48年12月、中国電気工事(株)時代の人達と3人で会社を設立することとなった。
3人の男たち、会社名をつけるにあたって、色々考えた。
そして、3人の和、3人の絆、そんな思いをこめて、三和電工(有)と決めた。

翌49年12月には、三和電工(株)に改組し、代表取締役社長となった。

 昭和48年は、島根県東部は大水害に見舞われ、国道9号線は水没し、船で行き来するしかなかった。当時、電気温水器が普及しており、温水器が水につかると漏電の恐れがあったため、安部さんたちは、ゴムボートに乗って、一軒づつ電源をきって歩いたそうだ。
このとき、宍道町昭和町に買ったばかりの社屋と住居も水没した。

その後のオイルショック、電線が不足、ビニールパイプの不足と、さまざまな困難があった。

企業は人なり

 「企業は人なり」安部さんが大切にしている言葉だ。
三和電工(株)創業当時、時代は高度成長期、人手不足だった。松江・出雲の工業高校に求人を出しても、なかなか来てくれないことがあった。

現在、高校生はもとより大学生も就職氷河期といわれている。
松江・出雲工業高校からは毎年入社している。どんな状況にあっても、毎年、若者を入社させることは「企業は人なり」、先輩から新人へ、技術や精神を受け継いでゆくことが大切と思うからだ。

 どんな人材を求めているのですか?
明るく、朗らか、スポーツを一生懸命やっている人、即答だった。
現場ではチームワークとコミュニケーションが一番大切だ。そのためには、そんな人材が一番と言う。

 今の若者に伝えたいことは?
夢を持つこと、目標を立てて生きること。
安部さんの生き方から生まれた言葉のようだ。
「普通でいいです」という若者たち。今の時代、夢をもてない閉塞感が広がっているのだろうか。だからこそ、安部さんは若者に伝えたいという。

三和電工(株)代表取締役会長 安部 廣さん(松江市宍道町)【#連載89】

安部さんの自慢のひとつ 会議室のだるまさん、40個あまりある。

会議室のだるま

 三和電工(株)の会議室の棚には、たくさんのだるまが飾ってある。
40個あまり、毎年正月、最上稲荷へ社員を連れて参拝に行く。
だるまを買い求め、今年の売り上げ目標をしっかり書き込んでいる。

 目玉が入っているということは、目標達成ですね?
いやー、達成してないのもあるけどね。

今年は人生最高の年になった。
安来営業所の開設、決算最高、黄綬褒章、そして孫がじいちゃんの後を継ぎたいと松江工業高校に入学した。

 大好きなゴルフ、玉造カントリーのコースには、道祖神が鎮座している。必ず手を合わせる安部さん。
ゴルフ仲間は、スコアを願っていると笑うが、安部さんはいつも感謝の気持ちで手を合わせているという。

会議室のだるまさん、安部さんの自慢の一つだ。何でも、毎年続けることは大切なことだ。

これから

 島根県電気工事業協会会長、まつえ南商工会会長ほか たくさんの役職を受け、忙しい毎日を送る安部さん。
27歳の若者が、夢と目標を持って走りぬいた40年余。

地域の皆さんの支援、社内のチームワーク、そんな「絆」を大切に貢献していきたいと話してくれた。

 宍道町には、平成22年単位制高校 宍道高校が開設され、たくさんの人が町外から通っている。昼間部・夜間部・通信とある。働きながら通っている人も多い。
そんな若者たちに、安部さんは自分を重ねている。
自分に自信を持って、夢と目標を持って頑張れば、必ず成功すのだと話してやりたい。

 安部 廣さん 京子さん 黄綬褒章受賞おめでとうございます。

今回掲載の元気企業データ

法人名 三和電工株式会社
所在地 島根県松江市宍道町佐々布213番地34
代表 代表取締役会長 安部 廣
代表取締役社長 渡部 久敬
設立 昭和45年4月15日
資本金 4,640万円
業務内容 電気設備、計装設備、通信設備、空調設備、防災設備 
TV共聴設備、機械設備、給排水衛生設備、土木工事
支店営業所 松江支店、浜田支店、出雲営業所、益田営業所、宍道営業所、雲南営業所、
東出雲営業所、奥出雲営業所、安来営業所 
連絡 TEL 0852-66-0633  
ホームページ http://www.sanwadenko.jp/

 

2011年12月10日取材・記事  ティーエム21

18420
山陰の元気企業へ戻る
前のページに戻る
山陰の元気企業
  • 【重要】山陰の元気人はサイトリニューアルに伴いアドレスが変わりました。
  • 高砂醤油本店 取締役 高砂勝行さん(出雲市平田町)【#連載95】
  • 和菓子店 木佐清月堂の3代目、木佐真一郎さん(出雲市平田町)【#連載94】
  • 里山でエコライフを楽しむ 多久和厚さん(雲南市大東町)【#連載93】
  • メガソーラー発電に取り組む 江藤卯さん(松江市宍道町)【#連載92】
  • スポーツトレーニングPLUS(松江市)代表 落合一晃さん【#連載91】
  • かじ山荘デイサービスセンター(大田市) 施設長 中村学さん【#連載90】
  • 三和電工(株)代表取締役会長 安部 廣さん(松江市宍道町)【#連載89】
  • 東北大震災被災地ボランテイア活動に参加した島根水道(株)(松江市宍道町)【#連載88】
  • 特定農業法人・エコファーマー ファーム浮布株式会社(大田市三瓶町)【#連載87】
  • 松江の老舗醤油蔵『松島屋』の若手後継者 井原 悠さん(松江市)【#連載86】
  • スモークハウス 白南風(しらはえ) 青木章さん(出雲市)【#連載85】
  • 板倉酒造 天穏の新杜氏に就任した岡田唯寛さん(出雲市)【#連載84】
  • GB'sCafe オーナー稲垣 寛(いながき ひろし)さん(松江市)【#連載83】
  • 大和証券株式会社 松江支店 法人課 足立晴香さん(松江市)【#連載82】
  • 島根にプロバスケット チームを!宮下博行さん・松江市)【#連載81】
  • レストラン・ナテュール【Restaurant Nature】(松江市宍道町)【#連載80】
  • 玉櫻酒造(島根県邑智郡邑南町)【#連載79】
  • 加納美術館(島根県安来市広瀬町布部)【#連載78】
  • 民家カフェ KIMACHI 山花(さんか・松江市宍道町)【#連載76】
  • NPO法人松江ツーリズム研究会(島根県松江市))【#連載75】
  • 佐田町ヤーコン生産組合(島根県出雲市佐田町)【#連載74】
  • 安部栄四郎記念館、出雲民芸紙 安部信一郎氏(松江市八雲町)【#連載73】
  • 湯宿・草菴 内田洋平さん 奈緒子さん若夫婦(斐川町湯ノ川温泉)【#連載72】
  • 富士建設(株)観光部「クリーン観光」野津春美さん(松江市)【#連載71】
  • (株)マックスパワー 総括責任者 坂井直典さん(松江市)【#連載70】
  • 「さんいんキラリ」プロデューサー成相 脩さん(松江市)【#連載69】
  • 島根を元気にNPOGassho(ガッショ)と代表佐藤大典さん【#連載68】
  • よろい環境計画事務所 萬井博行所長(鳥取県米子市)【#連載67】
  • YOSHIO靴工房 久家 明子さん(島根県出雲市平田町)【#連載66】
  • 横川伯鳳堂(島根県安来市伯太町井尻)【#連載65】
  • ヤマサン正宗の酒持田本店(島根県出雲市平田町)【#連載64】
  • 写真のフォルム(山村安治社長、島根県松江市北陵町)【#連載63】
  • NPO法人奥出雲青山クラブ そば処清聴庵(島根県奥出雲町)【#連載62】
  • 大谷酒造(株) 杜氏 坂本俊(さかもと とし)さん【連載#60】
  • トータル・サポート・プランナー株式会社(島根県飯石郡飯南町)【連載#59】
  • 株式会社 吉田ふるさと村(島根県雲南市吉田) 【連載#58】
  • 株式会社竹下本店 (島根県雲南市掛合町) 【連載#57】
  • 島根県立古代出雲歴史博物館(出雲市大社町) 【連載#56】
  • ワコムアイティ(島根県松江市)石見銀IC小判プロジェクト【連載#55】
  • スプレータイプ塩ドレッシング開発 しお・エナジー(鳥取県米子市)【連載#54】
  • 手打ちそば・うどん「かくれ庵」(島根県斐川町)【連載#53】
  • シックスプロデュース有限会社(島根県邑智郡邑南町)【連載#52】
  • メディアトーク(松江市北陵)【連載#51】
  • おもひで屋(出雲市塩冶町)【連載#49】
  • 臨水亭(松江市京店)【連載#48】
  • 出雲アロマスリット工房(出雲市平田町)【連載#47】
  • 浜村建設(島根県出雲市)【連載#46】
  • 吉木組(鳥取県米子市)【連載#45】
  • 川賀石材店(島根県松江市宍道町)【連載#44】
  • 有限会社A・I・C(島根県松江市)【連載#43】
  • 來間屋生姜糖本舗(島根県出雲市平田町)【連載#42】
  • 株式会社 井ゲタ醤油(島根県出雲市)【連載#41】
  • 鎌田組(島根県出雲市)【連載40】
  • トーワ株式会社(島根県松江市)【連載39】
  • 有限会社ヴァンダンジュ(島根県松江市)【連載38】
  • キンヤ(島根県雲南市)【連載37】
  • 有限会社ウッドスタイル(松江市)【連載#36】
  • アイ・ねっと株式会社【連載#35】
  • リンツ(島根県出雲市)【連載#34】
  • いづも屋 モロヘイヤ直売センター【連載#33】
  • 雑貨 チャリチャリ(出雲市)【連載#31】
  • 株式会社アドコン(松江市八雲町)【連載#30】
  • これまで掲載してきた記事(過去ログ)
  • 会社案内 |
  • 業務案内 |
  • スタッフ紹介 |
  • 個人情報の取り扱い規定 |
  • プレスリリース |

このサイトは、tm-21.comのCMS WebPage21(登録商標)で作成しています。

copyright(C)tm-21.com.all rights reserved.