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里山でエコライフを楽しむ 多久和厚さん(雲南市大東町)【#連載93】

里山暮らし研究所『里山ハウス』代表多久和厚さんにエコライフの極意をきいた。

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里山でエコライフを楽しむ 多久和厚さん(雲南市大東町)【#連載93】 

今回の元気企業

多久和 厚さん

里山暮らし研究所『里山ハウス』 代表 
雲南市大東町山王寺

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山王寺「里山ハウス」

 雲南市大東町山王寺、山王寺といえば日本の棚田100選に選ばれた、棚田で有名な地区、7月はじめ梅雨の晴れ間に訪ねた。
棚田は、稲が少し伸びて緑に輝き、美しい曲線をえがき癒される風景だ。
棚田のあぜ道には、ヒメジオンの白い花が風にゆれている。

棚田の一番上には展望台が設けられて、鳥取から各地の棚田をめぐっているというご夫婦とであった。

 里山ハウスは、この棚田のすぐそば、木造平屋南,に大きな開口があり夏場には、グリーンカーテンが仕立てられ、今は朝顔「オーシャンブルー」がつるをのばしている。

もともと、家があったようだが壊して新築した。
基礎など重要な部分は、大工さんにやってもらったが、外壁や細部は多久和さんが、大学生や友人など手伝ってもらって作ったそうだ。

元の家の名残は、裏にある納屋、納屋の屋根には太陽光パネルが8枚、家の横一段高い場所には風力発電の設備があった。
一般的には、発電した電力は売電しているが、里山ハウスはバッテリーに充電し生活に使っている。電柱から電線がひいてないのである。

里山ハウス
玄関ドアの横には、薪の積み上げられた小屋、ぎっしりと詰めてある。数年持ちそうな量だ。
玄関ポーチには「里山ハウス」の大きな看板。
さて、中に入ってみよう。

コンクリートの土間、テーブルセットと薪ストーブ、奥にはキッチン冷蔵庫がある。TVはない。見ないのだそうだ。
こあがりの部屋が寝室、箱階段がつけられた階段を上がると結構広いロフト、お泊りもできそうだ。
この日はそこに、さまざまなハーブが干してあった。
よもぎ どくだみ 柿の葉 などなど。
どんな暮らしをしているやら、俄然興味がわいてきた。

里山でエコライフを楽しむ 多久和厚さん(雲南市大東町)【#連載93】

里山ハウスでエコライフについて熱く語る多久和さん

多久和厚(64歳)

昭和26年6月松江市に生まれた。

平成4年8月、松江市にIターンし、ソフトウエア開発会社(株)ワコムアイティを創業する。

今とは間逆の生活だった。
社長は、日々利益と資金繰りを追求する。
IT関連会社、時代の最先端をいく、
オフィスもパソコンなど電子機器には、一定温度が大切、
一般社会よりもさらに多くの電力を使っていた。
多忙な生活、まったくゆとりはなく、考える余裕もなった。

多久和さんには、昔から自給自足の生活がしてみたいという思いがあった。
この夢は60歳をすぎてからと決めていた。

60歳、現役を引退し「日本エコビレッジ研究会」立ち上げることに奔走した。

そして、昨年(平成26年8月)妻ゆくえさんと山王寺に移住した。
土地は借地、畑・山・耕作放棄されたいた田んぼ、竹や木を切り払い、草刈をし、手入れをきちんとすることで、すべて格安で借りている。

家の周りには、梅・柿などの果樹が育っているが、誰も収穫しなく「とっていいですよ」収穫して加工保存している。

60歳で引退し、今の暮らしにたどり着くにはきっかけがあった。
平成21年12月、古民家研究会の成相氏から、環境コンサルタント会社を経営する、召古(めしこ)氏を紹介され、出会ったことが「日本エコビレッジ研究会」立ち上げへとつながっていく。

持論は
「元気な地方が日本を元気にする」
「地方を元気にすれば日本は蘇る」
 
子供は5人、孫も7人、二人の娘の夫を含めると16人の大家族。
子供達は県外で生活し、妻のゆくえさんは、月のうち半分は松江の自宅、半分は里山ハウス、
なんだかうらやましい距離感と暮らし、そう思いませんか。

里山でエコライフを楽しむ 多久和厚さん(雲南市大東町)【#連載93】

風力発電と太陽光パネル、竹ボイラーとヒノキ風呂、

バイオトイレ、まきストーブ

エコライフの極意

 電気は太陽光と風力、水は地域で裏山に水をくみ上げ各家に届いている、その費用は月500円、お風呂は竹を燃やす竹ボイラー、乾燥した太い孟宗竹1メートルほどにきったものが、3本でいいそうだ。

竹は山にふんだんにあり、よい燃料になる。

トイレはバイオトイレ、微生物が汚物を分解し、においがないそうだ。もちろん畑の肥料に循環していく。

冬場は、薪ストーブの上に鍋ややかんを置いて調理ができる。
ただし、ガスコンロは必要だ。これに月3500円、食費や日用品など除けば、月に4000円の経費がかかる。

なんと低エネルギーの生活、ほんと自給自足を貫いている。

入れていただいたお茶は「よもぎ茶」だった。
ほろ苦さのあとに、甘さも感じ飲みやすかった。
米・野菜はもちろん、時期が来ると高級食材「まこもたけ」がとれるそうだ。
直火で焼いて食べるのが一番おいしいですよ。

それから「えごま」、健康食材として有名「えごま油」「えごま卵」「えごま茶」色々ありますね。
畑に植えているのは、韓国焼肉で出てくるえごまの葉っぱとは違い、実を取る種類、20センチくらいに育っている。

えごまの実は芥子粒ほど小さな実、ビンにいれてテーブルの上においてあり「そのまま食べてください」 口に入れると香ばしい香りがお茶によく合う。

今、雲南市では「えごま」栽培がさかんだそうだ。

昨年から西洋ミツバチをかっている。春には鼻の種類がおおくはちみつが採れた。半の種類によってそれぞれに味や香りがちがうものだ。

この時期、朝5時には明るくなる、多久和さん夫婦は畑に出かける。
一仕事をした後、棚田の展望台で上ってくる朝日を見ながらの一杯のコーヒーをいただく。至福のときだ。

あさの仕事が終わると、自宅でご飯を炊いての朝食タイム、日の出から日が暮れるまで、なんて健康的な生活でしょうね。

手間隙かけて丁寧な暮らし、
物を大切にしムダにしない、
環境も汚さない。

「豊かなくらし」そんな言葉が思い浮かんだ。

里山でエコライフを楽しむ 多久和厚さん(雲南市大東町)【#連載93】

山王寺本郷棚田 展望台でお茶を楽しむご夫婦

さてこれから

7月18日(土)午後1時30分から農山漁村の暮らしや地域住民との交流を楽しむ「しまね田舎ツーリズム」の研修会が「里山ハウス」で開催される。

多久和さんとふるさと島根定住財団と一緒になって、企画運営する事業だ。
最近、新聞等マスコミに「里山ハウス」が取り上げられ、結構見学者がやってくるという。
それなら、イベントを開催しようということになった。
興味のある方は申し込んでください。TEL0852-28-0690(財団)

当日は「0円生活への道しるべ」と題して、日頃の生活をお話します。
自家製ハーブティーもいただけますよ。

コンクリートの土間いいですね。それに薪ストーブあこがれます。
多久和さんは、薪ストーブはいいよ。遠赤外線で、すぐ前にいても熱くはない、後ろや隅にいても、ほっこり温かいですよ。

土間は、外仕事をしているときはいいけれど、靴を脱がないと切り替えができず、何となく落ち着かないですよ。
そういいながら話してくれた。

この小さな循環の中で暮らしていく豊かさ、お金は必要だけれどたくさんはいらない。まあ、あったほうがいいですけれどね。

すぐそこにある竹を切り木を切り使う。太陽や風で発電し使う。田んぼや畑で食料を作り食べる。そんな暮らしに豊かさを感じている。

しかしね、自分達のようなリタイヤ組ばかりでは、地域が元気にはならない。若い人が子育てをしながら、エコライフを楽しむ生活ができる環境を作りたい。
楽しんで暮らし住むだけでなく、経済的に自立できるシステムを作って若い人にバトンタッチしていきたい。

農産物の生産から加工販売まで、6次産業化を目指している。

山王寺の棚田、すばらしい自然と守り抜いてきた財産、これをどう生かしていくのか、さてこれからなのだ。

多久和さん、さすがIT会社を創業し時代の最先端で生きてきた男、ただのリタイアした老後を楽しむオジサンではなかった。
常に前を向いて、自分の信条をつらぬいて考えながら豊かに暮らしている。
すごいオジサンだった。

でもね、奥様のゆくえさん、そばでいつもニコニコ笑っている。
素敵な奥様、パートナーの支えが一番豊かな暮らしの土台なのでしょうね。

里山でエコライフを楽しむ 多久和厚さん(雲南市大東町)【#連載93】 

里山ハウス

今回掲載の元気企業データ

名称 里山暮らし研究所『里山ハウス』
所在地 島根県雲南市大東町山王寺
代表 多久和 厚
ホームページ

FaceBook

日本エコビレッジ研究会

 

2015年7月11日取材

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