BOBCATダンススタジオ 代表・山本ユミさん(松江市)【連載#57】
(取材・文章 tm-21.com)
山本ユミという人
【今回の元気人】
BOBCATダンススタジオ(島根県松江市)
主催者:山本ユミ(やまもと・ゆみ)さん
蒸し暑い、とあるイベント会場で山本ユミさんと出会った。
小柄で華奢な体つきは少年のようで、タンクトップから伸びた腕やパンツから伸びた足は、鍛えられた筋肉がしっかり確認できる。まるで、アスリートのそれのようだ。
きれいにカラーリングされた、ドレッドヘアーを振り乱し、Hip Hop dance を踊る姿は、楽しくて仕方ないと、体中でかたっている。
スタジオ |
BOBCATダンススタジオ |
代表者 |
山本 ユミ |
所在地 |
〒690-0001 島根県松江市東朝日町107-6 TEL 0852-21-8591 |
備考 |
あらゆるジャンルのダンス インストラクター6名 生徒数約150名 クラブ、イベント・祭のショー出演、 コンテスト参加等、活動 |
ダンスとの出会い
横田町出身、学校卒業後は松江で普通にOLをしていたという。時はディスコブーム松江にもデイスコはあった。
学校時代は陸上部短距離選手、体育会系。
デイスコ通いも見ているだけだったが、いつしか先輩や知人と一緒に、踊る側になっていた。
Tony Tee氏との出会い
イベント会場での教室生による踊り
(その2)
日本人でありながら、ダンスの本場アメリカで、ダンサーとして指導者として成功を治めているトニー・テイー氏と出会った。日本全国ワークショップの情報を得たユミさんは参加。
TTP国際パルスリズムトレーナーの資格を取る。その後、ダンスが上手くなりたい一心で、トニー・テイー プロ養成コース学校へ入るため単身渡米した。もちろん、言葉も何もわからないところへ飛び込んだ。ダンスへの情熱だけが、支えであった。
Hip Hop(ヒップポップ)、Jazz(ジャズ)、クラッシックなど様々なジャンルのダンスを学んだこのL・Aでのダンス修行が、ユミさんのその後の人生を決定したといえる。
ダンススクール設立
イベント会場での教室生による踊り
(その3)
1997年「WEVE yumi dance project」を設立。
公民館や体育館を借りて、ダンス教室を開催、また 松江・出雲・米子のスポーツクラブへHip Hop と ジャズダンスを売り込む 営業活動を開始、教室を各地でもつようになり ダンスを広めていった。
教室生と一緒にイベントショーやコンテストに出演する活動も始める。
ユミさん一人で、営業・経営・指導とすべてをこなすことは、大変であったろうが「楽しかったですよ」と軽く笑って答えるそのエネルギーはダンスへの情熱そのものであった。
2001年「BOBCAT dance sutadio」に名称変更。 2002年 専用スタジオを松江市朝日町にオープン。
島根県でHIp Hop&Jazz のダンス専用スタジオを持つのは、ユミさんだけだという。ちなみに「BOBCAT」は トニー・テイが名前をつけたそうで、ユミさんのイメージがボブキャット(山猫)なのだそうだ。
この間も、ユミさんは、アメリカでのダンスコンテストで入賞、ダンスショーへの出演、台湾でのダンス指導など華々しい活躍をしていく。
2004年にはNYオフブロードウエイ公演「レジェンド・オブ Hip Hop」に出演しロックダンスの創始者 ドン・キヤンベル氏と共演をする。
現在スタジオでは約150人のメンバーを抱えている。子供から大人まであらゆるジャンルのダンスを、インストラクター6名と指導している。
踊ることが大好きなユミさんがプロダンサーとして舞台に立つことだけにこだわらず、松江でスタジオ経営という道をなぜ選んだのか、ユミさんの夢を聞いてみた。
山本ユミの夢
さまざまな音楽シーンでは、ダンスは欠かせない。Hip Hop&Jazzは若者に圧倒的に支持されている。しかし、山陰地方では、若者達のダンス環境は恵まれてはいない。
いつでも思いっきり踊れる場所がほしい、そして若い人たちに、もっと踊ってほしい、踊ることで何か大切なものを見つけてほしい。ユミさんはスタジオを開くこととなった。今の若者は、リズム感や反射神経に優れている人が増えてきた。そして、踊りたい若者も多い。しかし、長続きしない人が多くなったと言う。
毎年、クリスマスにはボブキャットの発表会を開催している。このステージを目標に、時期が近くなると、スタジオへの出席率がよくなると、笑う。
こうした発表会やコンテスト出場など、目標を持たせることで、若者を引っ張っていく。
ユミさんと会った、イベントショーは30分ほどの短いものだったが、小学生から大人まで4グループが入れ替わりながら、ショーアップされたダンスで楽しませてくれた。全員のはじけるような笑顔と切れのよい踊りが、会場を沸かせていた。
ダンスは自分の体ひとつで出来る遊び。そして自己表現。この楽しさ面白さを踊る側にも見る側にも伝えていきたい。そして、みんなですばらしい舞台を作りたいと、ユミさんは夢を語った。
BOB CAT (山猫) というイメージ通り、確かに踊っているユミさんは山猫のようなしなやかさと強靭さを見せてくれる。しかし、話をしているユミさんは、明るさとどこか中性的な透明感を漂わせていた。
今年も発表会は12月に開催される。
ぜひ一度ダンサー山本ユミとボブキャットのダンスを見てはどうだろう。
楽しく、そしてきっとハマるはずだ。
山本ユミ プロフィール
1992年 | 山陰路観光キャンペーンCM出演 |
1995年 | T.T.P国際パルスリズムトレーナー協会認定資格取得 |
1996年 | L.A短期ダンス留学 |
1997年 | 「WEVE yumi dance project」設立 ダンススクール開催 また、松江・出雲・米子の各スポーツクラブにHIPHOPとジャズダンスのレッスンを持ち込み広める。 各種イベントショー、コンテストに出演。 |
1999年 |
アメリカ ポーラアヴドゥール主催Coダンスコンペティション |
2001年 |
L.Aダンスコンベンション ゴールド賞 |
2002年 | BOBCAT dance studio 専用スタジオ 松江駅前にOPEN |
2004年 |
N.Yオフブロードウェイ公演「レジェンド・オブ・HIPHOP」に出演 |
現在 |
現在スタジオでは約150名のメンバー。インストラクター6名。 |
平成18年7月取材